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わらじをひろったきつね [My Illustrations/イラスト]

「The Vixen Who Found a Bark Sandal」ロシア民話より
2001年制作
vixen-c.jpg


「騙される男が悪い」

と、女詐欺師は笑って言った。 (結婚詐欺殺人事件のニュースより)



騙す方と騙される方、どっちが悪いのだろう。
って、深く考える問題ではない。

気がつかなかったのでしょう。
人を騙して利を得る者には、
必ず大きなしっぺ返しが待っていることを。






古くから伝承されてきた民話やおとぎ話には、
人が生きていく上で必要な知恵や戒めが詰まっています。

ロシア民話では、ずるがしこいキツネの最後は、犬に殺されてしまいます。
死を婉曲にとらえるのではなく、
こっぱみじんに引きちぎられてしまう無残な死に際。

「カチカチ山」なども、本来は、身の毛もよだつような おそろしい話でした。
なぜか今は やさしい教訓話に書き換えられてしまった。


子どもの本には、かわいらしく、淡く、フワフワしたものだけでなく、
時には残酷さも必要だと考えます。

子どもが大人に成長していくなかで、
避けては通れない問題
死、病気、恨み妬み、悲しみ、心の貧しさ…
暗い部分があることを、知ってほしい。

そして 物語の展開の中で、
自然に 物事の良し悪し、解決法、想像力は
育まれていくことでしょう。

良い絵本を見抜いて、
それを子供たちに 繰り返し読み伝えていくことは、
大人たちの役目ですね。





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