SSブログ

The Night Life of Trees [Favorite/特別な本]

gita.jpg
Tara Books,インド

イタリアのボローニャブックフェアーに、初めて一人で行った日のこと

あまりの大きさに圧倒されて、どうしたらいいのか分からなくなり、不安がつのるばかり…
私は、広い海の上を ゆらゆら漂っている舟のよう。

その時、一番最初に手に取った本が 「The Night Life of Trees 」 でした。
ずっしりと手に馴染む 黒い紙の本。
シルクスクリーンの インクの香り。
引き込まれそうな 神秘的な絵。

今まで見たことのない絵本に すっかり魅了されてしまった。
そうだ、私は こういう出会いを求めて、イタリアまで来たのだ! と、我に返った。

大きな世界の市場で、初めて手にした一冊の本は、運命の本でした。

*********************

その年の夏・・・偶然か必然か・・・
あの本の編集者ギータ・ウォルフさんが、夏のアトリエの講師で、
私は、とびきりハードで 刺激的な一週間を 過ごすことになったのです。

本の歴史の講義から始まり、数日間で チームで本を制作し、発表。
ギータさんの指導すごかったです。

gita2.jpg

個人作品のアドバイスくれました。


本に対しての概念が覆されました。

日本では、売れる本づくり、絵本の規制、コストや、人の目や様々なことが気になって、作ることが怖くなっていたのです。

*********************

あれから4年・・・
ギータさんと再会! うれしい~!

板橋区立美術館で、タラブックス展が開催されることになったのです。

gita4.jpg
タラブックスのギータ・ウォルフさんとV・ギータさんのトーク

gita5.jpg
初日のレセプションで 南インドの料理

gita7.jpg
4年前のギータ組が制作したプレゼント

gita6.jpg
お二人の歓迎会は イタリア料理 (ボローニャの…!)

gita9.jpg
コクヨホールでのシンポジウムに参加しました。充実感。。。

*********************

美しい本の裏側には、小さな出版社の たゆまぬ努力と 知恵と 工夫と 熱さが 隠されていたのです。

国際見本市では、その時に目に見える成果が無かったとしても、何年も月日が経ってから 繋がることもあるのだな・・・
そういえば、紙芝居も そうでした。イタリアでの出会いから。

本や人との出会いは、大切。 一生忘れることはないでしょう。


nice!(12)